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現ライター、豊島ミホのブログです。雑記帖ゆえ雑文が書かれていきます。カテゴリの「はじめに」も是非お読み下さいませ。


by 豊島ミホ
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こんばんは。豊島ミホです。
岩波ジュニア新書さんからの新刊
『大きらいなやつがいる君のためのリベンジマニュアル』
発売になりました。

そろそろ本格的に内容紹介をしたいと考えていたのですが……
正直、本のまえがきで「内容紹介」のすべては言いつくしてしまった感があり
もうなにも書ける気がしません……。

ので、岩波書店の編集さんにお願いして、
まえがきだけ転載の許可をいただいてまいりました!
とはいえ……念のため画像の形に直しましたが……。
内容が気になっているよーという方は
いちど読んでみて下さいませ〜。


【※公開しますが、著作権は私にあります。画像の転載はご遠慮ください。
 もしこのまえがき部分を他の方に読んでほしい場合は、
 このページのURL→ http://fengdao.exblog.jp/24454476/
 をお伝えして下さいね!】




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……まあこんな感じです!

憎しみ、恨みというマイナス感情のゴール地点ってどこ?
「やり返したい!」っていう気持ち、どこに持っていけばいいの?
このまま持ってるとどうなっちゃうの?

そんなところについて、自分の経験を通して、
できる限り冷静に? 客観的に? でもカジュアルに! 
語らせていただきました。
よろしくお願いします!


……


と、いうのがまあ小説の読者さん以外の方へ向けての
内容紹介ですよ……。


この本、身近な人何人かに
すでに読んでいただいているのですが
共通して出てくる感想に


今までの読者の人が気の毒すぎる


というのがありまして。。。

ここで初めて新刊紹介した時にもその辺には言及しているんですが
この失敗談=「リベンジマニュアル」には
私が小説書いてた時のことの大半が含まれています。
自分がどんなマイナス感情を煮えたぎらせながら仕事してたか
いかに腹黒で傲慢だったか
(今は1ミリも傲慢じゃないとか言う気もないですけど)
一切の遠慮をせずに書いてしまってます。

なんで遠慮しなかったかというと
それナシでは話が成り立たないからです。

今まで書いてきたすべてのことよりも
この本で伝えたいことがあるから、
1冊に入ってる「言いたいこと」が明確だからです。

その結果呆れられたり、がっかりされても、
仕方ないっていう判断です。

まあこういうの……自分が読者さん側に回った場合
結構かちんとくるっていうのもわかるけど!
新しいアルバム出すたびに
前の自分たちのアルバムをくそみそにけなす
バンドに対してチッと思ったりとかそういうの
あるわけですけれども!
音楽以外の分野でも、
自作とかそれに接する人への態度が
ひどすぎる作家に対して、
大好きな気持ちが一瞬で消えるとか実際あったけど。

それと引き換えにしても、どーしても
本に残したいことがあったっていうことです……



もっと突っ込んだ話をしてしまうと

私の小説の読者さんは
私のめんどくさいとこは知らない人

私のめんどくさいとこが好きな人
に ぱっくり分かれてると思うんです。

前者の方については 多分ご自身がしっかりしてらして
私もしっかりした気持ちで書いてると信じてる、
だからこういう根腐れ告白は完全に蛇足であって
「読まなきゃよかった!」「ひどい!」って
罵られても……それは私が罵られるべきことをしたのだ。
という以上でも以下でもないです。
根腐れしたまま小説書いていてごめんなさいとしか言えません。

しかし後者の方で、
「私のめんどくさいとこ」に
自分と同質なものを見てるタイプの人……
要するに多分めんどくさい人(という自認の人)には
私はわりと この本でなんか受け取ってほしいと思っている。
そのめんどくささがどっから生まれてて
それに自分がどんだけ取り込まれて
どうやって対処していこうとしてるか、
あくまで「私の場合は」に過ぎないことだけど
なんとか書こうとした本なので。

もちろん、その「私の場合は」の話が
やっぱりなんら役に立たなかったり
感情的にかちんとくるものでしかなかったりっていうことも
全然あり得ると思うんですけど。
でも、ほんとに「私のめんどくさいとこ」の
総決算的な本なので、
ここにも付き合っていただきたい、
というのが……本音かな。
やっぱり苛立たせたり拒絶されたりがっかりされたり、
たくさんするだろうけれども、でも誰かは
何か受け取ってくれるんじゃないかなって思っています。

長々と書いてしまいました。
こんな長い弁解せず 一切の宣伝もしないっていう手だって
あったんですけど
(何度も言いますが、図書室図書館流通メインな感じなので)
やっぱどこかでは「よろしくお願いします」と
言いたいからもう宣伝してしまったよね。
色んなこと含めて、
『大きらいなやつがいる君のためのリベンジマニュアル』、
どうぞよろしくお願いいたします。
by refri5erat0r | 2015-05-23 01:32 | 告知
こんにちは豊島ミホです。
間も無く発売になる新刊の著者見本が届きましたよ\(^o^)/


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『大きらいなやつがいる君のためのリベンジマニュアル』

岩波ジュニア新書より! 5月20日発売です!
(オフィシャルな発売日は「20日」になっていますが
  流通は早くて21日くらいからだそうです。
 アマゾンの発売日も21になってます。)

中身はまさにオビの通りです……
憎しみ、恨み、傷との向き合い方。
学校(高校)生活をスクールカーストの底辺で過ごした私が
その経験からどんな思考回路を作ったか、
それをどのように高校卒業以降の人生に反映させ
どのようにして失敗していったか……
というのがおおまかなあらすじでございます。

体験談は失敗だけですがw 
「ここをこうすればよかった」
「こういう考え方をすることでこの事態は回避できるはず」

など、より若きみなさまのお役に立つべく
なるべく具体的&客観的な語りにしたつもりです。
今、学校生活で理不尽な目にあって
「ちくしょー!」って思ってる子たちに向けて、
暗闇を抜けるための地図にしてもらうべく書きました!

えー、先に言ってしまうと、この本に、
自分を傷つけた相手に報復攻撃をする方法は
書いてありません。
でも、ガチで・リベンジ・きぼニストの
中高生のみなさんに読んでいただきたいからこそ、
こういうタイトルにしたのでした。
私は、ガチで・リベンジ・きぼニストだったので
もし学校の図書室で
『憎しみとの向き合い方』
など冷静なタイトルの本を見つけたとして
たぶん読まないなと思った。
もっと感情的に! 君の憎しみに! 寄り添うぜ感! 
放ちたい!

(↑感情的になっています)

というわけで〜
気になった方はぜひ読んでみて下さい。
よろしくお願いします。

最初の告知でお伝えしました通り、
一般書店での流通はすごくレアかな?
絶対読みたい方はぜひ書店注文なり
地域図書館へのリクエストなりでお願いいたします!

岩波書店の担当さんにお願いして、
まえがきの部分だけブログに転載する許可をいただきました。
が、発売後からOKということでしたので、そちらは後日また!

……あ、お伝えしわすれてましたが表紙は私の絵です。
オビは読み終わってから外してくださると嬉しいです。
by refri5erat0r | 2015-05-19 19:34 | 告知
こんばんは豊島ミホです。
素晴らしい本と出会ったのでここに記しますっ!

坂崎千春さんの『片想いさん』

片想いさん (文春文庫)

坂崎 千春 / 文藝春秋


装丁、多分単行本で見たことある。タイトルも憶えてる。
表紙のイラストのさくらんぼちゃんがかわいい。
でも手に取らなかったのは多分、
このさくらんぼちゃんが主人公の
ファンタジーかつポエジーな
ショートストーリー集だと思っていたから?
坂崎さんが「Suicaペンギン」の作者である
イラストレーターさんだとは知っているので、
そういう……絵本に近い雰囲気の本なのかな、と思って
単行本の時はスルーしてしまったんだと思います。

文庫になったこの本を、夫が買ってきました。
「僕はもう読んだ。○○ちゃん(※私の本名)好きだと思う! 読んで!」
とのこと……。
私と夫の趣味は1%くらいしかかぶっていないので、
ほんとかよぅと思ったのですが、そこまで強く推されることも
滅多にないため、では読んでみるかとページをめくったところ……

面白い!

この本、まったくファンタジーなどではなく、
エッセイ集なのです。
片想いばかりしている「片想いさん」は、
なんと坂崎さん自身。
いちまいの絵はがきのように描かれた
片想いの思い出と、その思い出にまつわる
レシピや物語が紹介されています。
(お料理と本が並列って、言われると唐突に感じるかもしれませんが
 坂崎さんのイラストや言葉で紹介されているとわりと自然です。)

試しに40ページほど読んで「これ、すごい!」と
言ってしまったのは、とにかく語り口がきれいだから。
坂崎さんの文章は、イラストと同じで、
気取ったところがなく、親しみやすい感じながら、
無駄がないし上品でした。
ひょええ。(←こういうのが無駄かつ下品)

恋愛エッセイというのは
陶酔や自慢が見え隠れしたり、
あるいはそう見られるのを著者が意識しすぎて
必要以上に自分を貶めているのが目につく文に
仕上がってしまったり……しがちだと思うんです。
でも坂崎さんの文章には一切それがない。
なぜか?

その回答は「Letter」という項目にありました。
(そうそう、紹介し忘れましたが
 この本はアルファベットの頭文字の順番に
 タイトルが並んでいるんです。こういうの、憧れだよね!)
少し長くなりますが引用します。

どこで目にしたのか覚えていないのだけれど、
日記帳に書きとめておいた言葉がある。
「芸術は親愛なるただひとりの人に送る手紙」
芸術というにはささやかすぎるものだけれど、
わたしは今まで何冊かの絵本をつくってきた。
つくっているときに「この本を多くの人に見てもらいたい」と
考えたことはなかった(出来上がってから多くの人に読まれるのは、
もちろん嬉しいことだけれど)。
わたしのつくる本は、一冊一冊が「ただひとり」に向けた
ひっそりとした手紙だった。

(p.74)

そうか、この本もきっと「手紙」だから
赤の他人の目なんて意識しないで、
でも相手に宛てたものだから丹念に綴れるんだな。
と、勝手に納得しました
(実際、後でそうとわかる文章も出てきます)。

文章がきれい、この1点だけでも
色んな人に読んでもらいたい! 
坂崎さんが強くすすめなくても私が横からオススメしたい!
そんな本です。



う〜ん、でも、もちろんきれいっていうだけじゃなくて……。
この本は、読んでいるうちにだいぶ、
坂崎さんのことが気になってくるんですよね。
最初の5本を読んだくらいだと、
周りに、わりと普通に男の人がいて、普通に話せて、
なんていうんでしょう……
ある程度もてる子(あえて「リア充」という言葉は使いません)
なのかなとぼんやり想像していたのですが、
途中から、

あれ? 結構もてないな……
えっ? まじで? まじでまじで……?(汗)


という感じになってきて(ごめんなさい)
「この状態はまごうかたなき『片想いさん』や!」
と思い知らされる。
でもね! でもねでもね……!
そういう、片想いばかり累積する状態を、
どうとらえたらいいか、っていうヒントがこの本には詰まっている!
と思う……。

いつかわたしをまるごと認めてくれる人が現れる。
そうしたら、その人とふたりで世界を駆け抜けたいと、
今でも夢みている。

(p.121)

私はこの文章を読んだ時、特にふるえました。
そうだよ! と思って。
ちなみにこの後は
「でも今はひとりで立っている。
 そう悪いもんじゃないよ、と思いながら。」
と続くのですが……
「そう悪いもんじゃないよ」と思うことも大事だけど、
やっぱり「夢みている」っていうことが一番大事だと思う。

今はすごく情報や解釈が溢れてて、
両想いになれない自分のことを、分析したり
論理で攻撃してしまったり……
そこまでいかなくても
「やっぱ自分が悪いのかな。どこかおかしいから
 両想いさんじゃないのかな」
とかって考えてしまいがちだと思うんですけど
(私も結婚するまでは、なにかとその状態に陥ってました)
そんな必要、ない。
ない! って、坂崎さんが大事な人へ宛てた手紙であるところの
このエッセイ集を読んでいると、思えるんです。

だいたい、「片想いさん」というネーミングが
今見るとすばらしいと感じます……。
これが「モテないさん」だと、一気に自分主体の感じに……。
なる。よね。
「片想い」は相手がいるからできること。
だから作品全体が、きれいに見えるんだな〜。



ちなみに、全部恋愛話というわけではなく
坂崎さんの幼少、青春時代などのエピソードも
ちょっとだけ挟まれていますが、
個人的にはそこにもだいぶ心つかまれました。
坂崎さんの人となりが伝わってくる気がして。

本が終わりに差し掛かる頃にはもう、坂崎さんっていうか、
ちはるちゃん! っていう感じでした……。
もしちはるちゃんが身近にいる同い年の女の子だったら……
って考えた(実際の坂崎さんは1967年生まれだけど)。
私はなんだかんだヤンキー文化を経由してる人間なのでw
こんなに心清いちはるちゃんとは、
めちゃくちゃ仲良くはなかったかもしれないけど、
でもすごく幸せになって欲しいって思ってるだろうな。

そういうふうに思って読んだので、
最後の最後、文庫版の書き足しまで読んで本を閉じた後、
ぽろっと泣きそうになりました。
なんで泣きそうだったかは、読んだ人だけにわかる秘密です。



もう長くなり過ぎて余談も余談ですけども、
紹介されている本がことごとく面白そう!
実際読んでみたくなる本ばかり!
多分近々読んでいくと思います。
by refri5erat0r | 2015-05-02 22:39 | 読んだものの感想