雑記帖としま fengdao.exblog.jp

現ライター、豊島ミホのブログです。雑記帖ゆえ雑文が書かれていきます。カテゴリの「はじめに」も是非お読み下さいませ。


by 豊島ミホ
プロフィールを見る

<   2008年 05月 ( 5 )   > この月の画像一覧

新刊発売日!(5/26)

こんにちは、豊島ミホです。

今日は新刊『カウントダウンノベルズ』発売日です!
集英社の紹介ページはこちら
表紙も上のページで見られます。
超かっこいい! 表紙だけでも見てほしい!

イラストのように見えて写真なんです。
ぱっと見YUIちゃんぽいよね。違うけど。
そして本文にYUIちゃんぽいミュージシャンが登場しないから言うけど。

表紙だけじゃなく、中身についても宣伝します、はい。

えっと、↑のページにも書いてあるとおり、
架空のJ-POPチャートのトップ10を舞台にした小説です。
トップ10だから短編10本。
主人公はもちろん、ミュージシャン&アイドルたち!
聴き手じゃなくって作り手側の話。

この本については、中身を説明するより
なんで私がJ-POPの話を書こうと思ったか説明するほうが早いと思います。

まず、私は中3からアホのように毎週チャートをチェックしていたんです。
きっかけはさておき(まったく別件のエッセイに書いてます)、
高校~予備校~大学とずうっと、ラジオかテレビの
カウントダウン番組を追っかけていたわけ。

最初はやっぱり好きなバンドの売り上げを知りたかったし、
さわりだけでも聴くことで新しい音楽を開拓したかったんだと思う。
だから応援している相手とそうでない相手がいて、
中高生にはよくあることですが、
「金運ぶだけのアイドルなんていなくなればいいのに!」とか
「○○系滅べ!」とか心の中で仮想敵に悪態つきまくっていたわけです。
“芸術としての音楽”がこの世に確実に存在していて、
価値があるのはそれだけ、他はごみくずだと信じていたんです。
(まあ、それくらい価値を信じられる音楽があるって
 幸せなことだとは思うけど。)

でも二十歳の時に小説を出させてもらって、自分が「作り手側」にまわった時に、
夜中のカウントダウン番組をひとりの部屋で眺めながらふっと思ったんです。

あ、私「ごみくず」のほうか……。

て。
客観的にごみな音楽があるとも、私の小説が完全にごみだとも言う気はないけれど、
でも、自分がごみだと信じていたものと自分の作品とはイコールだった。
いわゆる「小説読み」には出だしの1行ではスルーされる、
誰も売れる確信なんて持っていなくて、作者の若さだけがまあ救いで、
きっと2年後には名前ごと消えてる、みんなそう思ってる、
――っていうのが私のデビュー作だったし、
それは「金を運ぶアイドル」の飛沫候補とまったくおんなじだった。
アルバムを何年も待ってもらえて、新曲が出れば誰かに真剣に話を聞いてもらえる、
私が憧れていたミュージシャンたちとは完全に違う。

それがわかった瞬間に、チャートの見方は90度変わるわけです
(180度、ではないな)。

嫌いだったアイドルたちは、誰かに「ごみくず」扱いされる状態に
耐えてかがやいてるすごい人たちになったし、
好きなミュージシャンは、絶対自分の手が届かない遠い尊い光になった。

このチャートに入ってるだけですごい頑張ってるんだって
当たり前のことに気付いて……

努力する人はすばらしいとかそんなレベルのことじゃなくてね!
うまく言えないけど。なんか、ぜんぶ、すげーなーと。
思って……聴いてるほうの人も含めて。
お金がまわってようが、エネルギーがまわってるってことはすごいって思って。
吸い込まれるくらいカウントダウン番組の画面に見入るようになって。
そのままかれこれ5年以上になるわけです。

その「言えない部分」をまとめたのがこの小説ってこと!



すごいわかりづらい話ですみません……

しかもあれだね。
“芸術としての音楽”もしくは“芸術としての小説”があると考える人にとって
なんの意味もない小説であることがバレバレになる文だね。
so……! 自分をいわゆる「音楽ファン」だと思ってる人は
多分読んだって面白くないんだぜ!
じゃ、誰が読めば面白いんだろう。

ほんとは「音楽の話」じゃなくて「仕事の話」なんで、
仕事で行き詰まりを感じている人とかに読んでもらえるといいかもしれません。
オビのキャッチコピー
「歌いたい。伝えたい。
 負けたくない……消えたくない!」

は、担当さんが考えて下さったのですが、結果的には私の心の叫びだもん!
「消えたくない!」だけで5年だよ!

レコード会社ならとっくに契約切ってるよって思いながら
今日も仕事します。
させていただきます。すみません。

……この赤裸々紹介文だけだと掴みがイマイチだね。
特別企画「J-POPの隠れた名曲紹介!」とかやる?
余裕があったらやらせていただくかもしれません。
by refri5erat0r | 2008-05-26 11:40 | 旧・告知

最後のふたり(5/19)

b0039091_17294349.jpg


世界の終わりが来て~




人類最後の~




つがいの~




片割れに~~







なったらどうする?






って中学生の頃考えていたのを、先週の「L25」の記事
“イケメンと結婚して幸せになれる確率をムリヤリ算出してもらいました”
を読んで思い出しました。

「なったらどうする?」っていうか、
「なって相手がどんな男でも私は人類を再び地球上に繁栄させる自信がある!」
ですけど。

えーとだから、最後のふたりだったらもう相手がなんでもええでしょ、
っていう極論を持っていたのを思い出したってことです。
回りくどい! ごめん!
っていうかL25の記事から
どういう回路でその記憶へ行ったのかよくわからない。
まあ、脳の情報の行き来は化学反応だから。

上の絵は、「こんな感じの想像をしていた」というのを
彼氏に見せるために描いたやつです。
これを描いて、「どうするどうする!」って詰め寄りました。
俺これでも全然生きれるけど、男女逆ver.だったらお前はどうよ、と。
酔っ払いみたいなアクションですが、しらふでした。

彼氏曰く、

男子だったら必ず「世界で最後のふたり」の想像はしているはず!
しかしそれは絶対「かわいい子とふたり」の設定だ!。

「しかも俺の想像では(こんな建物が崩れた世界じゃなく)
 環境が整っていて食料や娯楽もある」とまでのたまってました。
そんな世界の終わりねーよと、思うけど
手塚治虫の短編にまさにそういう設定の話があるので
(「ふたりは空気の底に」:『空気の底』所収、未読の方はぜひ)
そこは追及しませんでした。
私の絵でも、なんで私ともうひとりの男子が生き残ってるのかよくわからんし、
はたして食料がどこにあるのか謎だし。

でも、この「世界で最後のふたり」の図をひとに描かせたら
みんなきっと違う絵を描くんだ!! というのが自分にとっては発見でした。
どうしよう! 面白いよ~! 見たいよ~!

でも女子は回答がつまらなそうかな……
「相手がキモメンだったら舌噛んで死ぬ」とか
「そんな不便な世界で別に生きたくない」とか言いそう。9割くらい。

ちなみに、私も「男1女1」じゃなくて
「美男1美女1俺1」だったら舌噛んで死ぬかな……('∀`)
「遺伝子の多様性を少しでも高めるためにあなたもいたほうがいい」
とか冷静かつ客観的に諭されても無理です。精神的な理由で。


*   *   *   *   *

月頭の告知で、ピアニッシモの掲載情報が抜けてました(今は訂正済み)。
すびばせん。
24日(土)発売で、エッセイの掲載あります。
私の中で「ほたる館物語」が盛り上がり中。
by refri5erat0r | 2008-05-19 17:32 | 旧・雑記
こんにちは。豊島ミホです。
12日発売の「週刊アスキー」から
「廃墟の女王」という小説を連載させていただいてます。

連載のお話をいただいたのは2年以上前でして、
私としては「『週刊アスキー』?! やったあ!」って感想だったんですけど、
傍から見ると「お前とアスキーになんの関係が……」という感じらしい。
アスキー読者のみなさまにも、「誰だ、お前」と思われるかもしれません。

あれっ? 私はものすごくアスキーの社名に親しみがあるんだけどな?
なにかこう小さい頃から刷り込まれているような……
秋田県民が新聞といえば「秋田魁新報」をまっさきに思い浮かべるように、
パソコンといえばアスキー。
しかも、最近の、ネットが普及しひとり一台PCを持つ時代になる以前の
どこか懐かしい「コンピュータ」のイメージを引きずっている。
なんでだろ?

と思ったんだけど、どうやらこれのせいらしい!!

これ(ゆーちゅーぶ動画)
wikipediaにも項目があるよ。
この「ザ・キャッスル」というゲームがアスキーのゲームだから!(かも)

80年代生まれでPC-88シリーズを触った人間は、多分世の中にあまりいない……
けど父親がうちのPC-8801(たしか)でこの「ザ・キャッスル」をやっていました。
これでもかっていうくらいやってた! 地図手づくってたし!
私も横で見せてもらって、若干は触りました。
(今動画見て、終わりまでいったとき
 「あっこの面からもう手に負えねー」って思ったけど。)
多分、保育園時代~小学校低学年の頃の話。

私が当時やったのは「ザ・キャッスル」と「上海」くらいです。
基本半角カナと英字しか出ないし……色めっちゃ少ないし……
今この瞬間に向かっているパソコンが嘘みたいな、
そんな時代のパソコンはしかし、なんかよかったんですよ。
「ツール」じゃなかったんだよなあ。
応接間にあるレコードプレイヤーが、子ども部屋にでもどこでもある
CDラジカセにとってかわったのと同じことで。
パソコンは昔、一家に一台の特別な宝物だったんだよ!

そんなことを26歳の小娘に主張されたくないですか……。
でも父親が作ったプログラム(と呼ぶのか、あれは?)のことなどは
なかなか美しい思い出です。
スペースキーを押すと「にこにこぷん」のキャラが現れるやつ!
「ピッコロ ヲ ヨンデミマショウ」だよ!
と言っても誰にもわかってもらえない不思議……。
マジで日本じゅうで誰もあれ見たことないの? 私と妹以外?

そういう「レトロなコンピュータの思い出」と関連する
アスキーさんからお話をいただいたのだから、
「8ビット時代の幸せな記憶」というテーマで連作短編を仕上げる……
という線もこの連載にあたって一瞬考えたのですが、
フィクションを作るには専門知識が足りなすぎるのでやめました。
あと規定枚数で短編を書くのが正直無理だった。

連載は、廃墟をめぐって
暇でアウトローなひとたち&インターネットが大活躍!
そして美少女も登場! みたいなばりばり00年代を舞台にした長編です。
序盤が暗いお話ですが、週アス読者のみなさまには
気が向いたときに目を通していただけると幸いでございます。
よろしくお願いいたします。

ちなみに今のトップ絵は、昔のパソコンで親しんだキャラを
記憶スケッチしたものなんだけど、
おぼえてる名前でググってもまったく出てこない……!
なんで?
by refri5erat0r | 2008-05-14 00:50 | 旧・告知

みずうみ等(5/6)

意外と日をあけずに書いてみる。

田舎から遊びに見えたお父様が、『眠れる美女』を持ってきてくださいました。
(↑微妙に川端美女しゃべり)
東京のド真ん中に住んでいるのに、
秋田の親に本を持ってきてもらっちゃ世話ねえな! 
まあ、私がこの街から出ないことが悪いんだけど……。

『みずうみ』は読み終えました。
本ッ当に読んだのかと昔の自分に問いたい。
冒頭以外はすべて記憶にありませんでした。
もしかして、途中で投げ出してたんじゃ?

誤解を恐れずに言えばスピッツっぽかったです。
川端がスピッツっぽいんじゃなくてスピッツが川端っぽいんだよ!
って話ですが。
言葉ひとつひとつは美しく、浮かぶ情景もまた美しいのに
描かれている心情はキモい、っていうところがよく似ていました。
(おとしめてないよ! スピッツの歌詞のキモいところが大好きよ!)
逆に言えば、キモい状態ほど美しい幻想を必要とするのであって。
う、ぼかして書いたらわかりづらい。率直に書くと
「キモい人ほど美しい幻想を必要とするのであって」です。
そういう必要が切に表れているものは、私は音楽でも小説でも好きです。
つまり『みずうみ』も好きだったってことよ。

でも『眠れる美女』を読み始めたら、大好物すぎてやばい!
これ読み終わったら『みずうみ』は忘れてるかもしれない!
人形愛小説をテーマにした卒論で、
『眠れる美女』を見落とした私はバカだなあと思いました。
ああほんとに悔しい。悔しいったらない。

うーん、まだ読んでない名作がいっぱいあるなあ……。
読書量の少ない人生を反省する反面、
「でも、こんないいものを若いとき読んだってわかんないよ!」
って気持ちが湧いてくるのも確か。
ていうか、読んで読めてる若い人は色々恵まれすぎです。

*    *    *    *    *

月頭の掲載予定にも書きましたが、
「群像」6月号に書評を書かせていただきました。
書評というよりは紹介文になっている気がするんだけど……。

瀬川深さんの『チューバはうたう mit Tuba』は
昨年の太宰賞受賞作を含む、彼のデビュー単行本です。
書評本文にも書いてますが、女性がチューバを吹く話なので、
「コミカル自虐系なのかしら?」って思ってしまったのですよ、最初
(この偏見自体がチューバ奏者には失礼すぎるわけだが……)。
もうまったく! 大いなる誤解!
語り手のスタンスに斜に構えたところはありますが、
正統なる芸術家小説です。

「誰とも違う特別な私」になりたいけどなれないジレンマ~っていう
現代にありがちな(私とかが書いてる)半端者芸術家ぶりっこ小説とは
無縁の世界が広がっています……。
けれどもそれが嫌味でなく、むやみにうらやましさを感じさせるでもなく
純粋に美しかったです。併録短編も然り。
音楽やってる人には特に一読をおすすめします!

群像といえば、群像編集部などが主催した文学の触覚展を
2月に見にいって、このブログ用にレポも書いたんですけど、
行った直後に性質の悪い風邪をもらってきてそのまま胃腸炎になだれ込み、
連載の締め切りを延ばしてもらったりしていたので
「休んでいる間にこのレポを書いたと思われちゃまずいぞ……」
といまだにアップできずにいます。

後日気が向いたらアップしておきます。
長文すぎて邪魔なので、新記事扱いせず
行った日の日付で下のほうに入れとく……。
(入れました。の二本立てです。5/13追記)
ただの素人レポなのでなにも期待しないで下さい。
by refri5erat0r | 2008-05-06 22:06 | 旧・雑記

掲載情報(5/2)

今月の掲載予定いきまーす。

7日 「群像」6月号 書評(瀬川深氏の『チューバはうたう』に)
8日・22日 「L25」 連載エッセイ「やさぐれるには、まだ早い!」
12日~? 「週刊アスキー」連載小説「廃墟の女王」
20日 「青春と読書」6月号 エッセイ「才能に焦がれ泣き」
24日 「ピアニッシモ」vol.3 連載エッセイ「漫画家挫折物語」
26日 単行本『カウントダウンノベルズ』(集英社刊)
月末 「星星峡」6月号 連載小説「リテイク・シックスティーン」第4回

というわけで週刊連載は@「週刊アスキー」さんでした。
締め切りしかメモってなかったので、掲載開始号がわかりません。
でも確かGW明けって話だったような……
確定取れたら書き直します。
というか開始前にもっかい告知できるようにがんばる。

今月は単行本新刊もあります。
「小説すばる」で書かせていただいていたシリーズをまとめた
『カウントダウンノベルズ』です。
なにをカウントダウンするのやら、と思われるかもしれませんが
このタイトルが「CDTV(かうんとだうんてぃーびー)」の
モジりだとお伝えすれば、わかっていただけるものかと。
架空のJ-POPチャートを舞台とした連作短編群です。
こちらも発売前に詳細告知する!

とかって皆後回しになってる現状!

……気分転換の暇すらありません。
ああこんな時に窓の外にのどかな春景色など広がっていたら
最高だろうな~

まあそれはいいとして、本を読むというのも気分転換です。
最近、ちょっとしたきっかけから
村上春樹氏の「村上朝日堂」シリーズを読み返し始めました。
大学に入った年に、和敬塾※に一番近い区立図書館で借りて読んだきりで
(※村上氏が大学時代の一時期入っていたという私営の学生寮)、
手元にはなく、買い集めております。
最初のほうは「あれ。記憶より面白くない」と思ったりしたんですが、
やっぱり後に進むほど面白い! こんな素敵な読み物はそうそうないよ!
いつどこで開いても面白いのです。「気分じゃない」ことがほとんどない。
私がすすめるまでもなく、かなりの数の人が読んだエッセイだとは
思うのですが、まあオススメ! 未読の方は2冊目くらいからどうぞ。

それから、やっぱりなにかきっかけがあって
川端康成の『眠れる美女』を読みたくなったのですが、
近所の書店をはしごしても売られていませんでした。
今すぐ欲しい、新潮社までチャリで行ったら売ってくれないかな!
と思ったんですが、風邪をひいていてしんどいので
かわりに『みずうみ』を買ってきました。
これも既読なんだけどな……。予備校生の時に読んだ。
でも、マンガは16、小説は22以前で読んだものは
まったく身についてないからまあいいか、と思います。
次に寝て起きたら読みます。

名を成すほどの人が書いたちゃんとした文章を読むのはいいことだな、
とようやく少しわかってきました。
ごめんなさい……。
by refri5erat0r | 2008-05-02 13:15 | 旧・告知