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現ライター、豊島ミホのブログです。雑記帖ゆえ雑文が書かれていきます。カテゴリの「はじめに」も是非お読み下さいませ。


by 豊島ミホ
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ちょっと時間が空いたので新刊『東京・地震・たんぽぽ』の
紹介をさせていただきます。

タイトルまんまの、東京に地震が起こる小説です。
なんでまた「地震」! と思われるかもしれませんが
私としては、普通に思いつく範囲内というか……
「若い女性作家なら恋愛をテーマに小説を書くのが普通」と思い込む人がいるように
「東京に住む作家なら、いつも震災について考えているはずで、
 それをテーマに小説を書いてみるのは普通」と考えてしまったのでした。

「しまった」とあえて書いたのはアレです。
地震をテーマとするリスクに、あとで気付いたからです。

想像だけでは、実際に震災に遭った人の衝撃を再現するのは不可能です
(「少なくとも私には」という、このブログによくある断り書きを付け加えておきますが)。
もちろん、被災経験のある知り合いから話を聞いて書く、という選択肢もありますが
それをするなら「小説」にする意味はないと思いました(「経験談」のままのほうがいいんじゃ?)。

そこで「やめます」と言ってもよかったかもしれません。書き下ろしですし。
でも最後まで書いたのは、「興味」と「自分がまだ若いことへの甘え」からです。たぶん。
やっぱりどうしてもどうしても、地震というテーマは気になるし
テーマの重さに立ちすくむ(くらい分別がつく)ようになってからでは
おそらく書けないだろうと思いました。
今、東京を舞台にした震災小説というのは数多くはありません。
でも、もし実際に東京を大地震が襲った時に、
事前にそれをテーマにしてみた小説があったほうが……
「どっちかといえばいい」と思いました。
サバイバルするのに役立つとか、都市計画を見直すのに役立つとか
そんな大仰な意味で「震災小説はあるべき!」と言ってるんではなく、
「存在しないよりは存在するほうがなんかよく思える」くらいの微々たる意味です。

なので、「自分は震災経験者だが、地震というのはこんなものではない」
「なにもわかっていない人間に震災を描かれて非常に気分を害した」
というかたがいらっしゃれば、申し訳ないと言うほかないのです。
無謀な試みを選んでしまった私が悪いんであって。

実際、先月の中越沖地震の報道を見て「あっ」と思ったこともたくさんありました。
ここはまるで思いおよばなかった、想像が圧倒的に足りてなかった、というところが。

でも、報道とも経験談とも別な部分が、震災と人間のあいだにはまだあるんじゃないかと
思ったから書いたのであって。……。

……言い訳がかなり苦しくなってまいりました。
だいたい「この作品をなぜ書いたのか」なんていつもは書かないようにしているのに。
でも今回は「言い訳ナシ」で通すのは無理、とわかっていたことだけは
理解していただこうかと思って書きました(って、一発で読めませんよねこの文章)。

ここまで言い訳を重ねといてなんですが、
私の小説を何度か読んで下さっている方には、構えて読んでもらわなくても大丈夫です。
パニック小説でも、プロジェクト小説でも、シミュレーション小説でもありません。
私のいつもの小説と同じです。いろんな人が、わりと普通めの生活の中でいろいろするだけです。
ただ状況が「地震」なだけです。
よろしくお願いいたします。

ちなみに表紙は黒地です。今回もばっちりな装丁にしていただきました。ありがたいことです。
集英社の新刊試し読みページで表紙も見ることができます。
by refri5erat0r | 2007-08-24 20:11 | 旧・告知

新刊発売日(8/24)

告知だけですみませんが、新刊『東京・地震・たんぽぽ』(集英社刊)本日発売です。
都内の早いところでは、昨日から店頭に並んでいました。
東京+大きい街の都市圏なら、今日はもうあるんじゃないかと思います。
地方によってはもう少し後になりますので、ご了承下さい。

詳しいことは近いうち別記事でお話ししたいと思いますが、
最低限の情報として

・書き下ろし連作ショート集
・集英社から同日発売、森博嗣さんの『ゾラ・一撃・さようなら』とは
 別に姉妹作でない

ということだけは言っておきます。

あっ、中身の紹介チラシみたいなものを刷っていただきました。
全14話の登場人物+導入あらすじが載っています。
一部の書店さんに置いてもらっているはずです。黄色いやつです。
見かけた時は、手に取っていただけると幸いです。
by refri5erat0r | 2007-08-24 16:31 | 旧・告知
こんにちは。豊島ミホです。
この記事を書いている11時半現在、クーラーなしで耐えております。
保冷剤を手ぬぐいで包み、さらにそれを首にまきつける、
という暑さ対策法を実践しています……。

とか言って昨日まで帰省して東京の暑さから逃げてましたけどね。
スギッチのぬいぐるみを買ってきましたー!

b0039091_1212161.jpg

「スギッチ」とは秋田わか杉国体のキャラクターで、

杉です。

発表された当初(何年も前だった気がする……)は、我が家でも
「かわいくない」「ていうか、杉とかありえない」と否定的なスタンスをとっていたのですが
今ではすっかり見慣れてしまい、「かわいい」というところに落ち着きました。
国体本番を前に、秋田ではいたる所にスギッチが見られます。
おそらく、頻繁に目に入るものが「かわいくない」と不快すぎるため、
脳が「かわいくない」を「かわいい」に変換し、自己防御してるんだと思います。
いや、かわいいですよ! ほんとスギッチはかわいい!

読み切り小説を書かせていただいた
「小説すばる」9月号がただいま発売中です。
「カウントダウンノベルズ」シリーズ6回目、「永遠でなくもないだろう」というのを書いてます。
小説のすぐ次に、24日発売の新刊『東京・地震・たんぽぽ』についてのインタビューもありますので
よろしければご一読下さいませ。
by refri5erat0r | 2007-08-21 12:03 | 旧・告知
こんにちは。豊島ミホです。
カレーと焼肉の季節ですね!
暑くて食欲がない時にも、カレー&焼肉はガツガツいけます!
それは「食欲がない」って言わないのかもしれませんが私わかんなーい! です。
ユッケ! ユッケ! ユッケ! ユッケ!(←ユッケコール)

食欲は落ちなくても知能レベルは落ちているようです。

1コ前の記事で「詳しくは時間のある時に(紹介するよ!)」と書いた
「フィクションゼロ/ナラティブゼロ」ですが、
私が紹介しないほうがいいような気がしてきました……
いやもちろん面白い雑誌だし、確実に他の雑誌がとってないポジションに
一歩踏み出してる! って感じなのですが、私が足引っぱってるような……
(こんなこと書いていいんか)。
あ、新しいことできてないよねっ。今わかった。
中学生の時、部活で先輩から「○○子ちゃん、足引っぱってる!」って
超直接言われたことを思い出しました(すごいね。でもほんとだったから一ミリもうらんでません)。
それくらい、「フィクションゼロ/ナラティブゼロ」は新しいよ、ってことです。

新しい新しい言われても、アレだよね。伝わんないよね。
私が感じたところをズバっと書いちゃうと
「現代の文芸はしょせん一部の人間にしか通用しない文化である」
ということを前提として「じゃ、その状態を変えていこうぜ」と
提案してるんじゃないかなと。「フィクションゼロ/ナラティブゼロ」は。
(編集した人じゃないのに言い切っちゃっていいのかな。
 ま、私個人が読み手として受け取ったところってことで4649)
「フィクションゼロ」のほうの古川日出男さんの巻頭の言葉にしてもそうだし、
「ナラティブゼロ」のほうの巻頭トーク記事「探求話法の『ゼロ地点』」
(東浩紀さん×桜坂洋さん×仲俣暁生さん)にしてもそうだと思います。

ってか、「探求話法の『ゼロ地点』」、超おもしろかったです!
このブログの今年6月9日の記事「ケータイ小説考」で私は、
「ケータイ小説文化の人と、一般文芸文化の人、
 両方に小説を読んでもらうにはどうすればいいか」という問題を提起し、
それに自分で「バイリンガルになればいい☆」と答えているのですが
その問いに、「構造が面白ければ面白いっしょ」って
ずばーっと解答を出してくれるようなトークになってます。
てか、バイリンガルとかどんだけバカ。と思いました。
私には、「ケータイ小説派」と「一般文芸派」しか実感として見えてないけど、
オタクとか純文とかいくらでも「派」はあるわけで
そのコミュニティの数だけ言語や背景変えて小説書くのムリじゃん。

でも、じゃ、構造が面白い小説ってなんだよ! って話になるわけですが
上のテキスト中では村上春樹さんが例に挙げられてます。
それ見て「無理かも」って思いました。
結局私はバイリンガルで精一杯なんじゃ。

あ、結局突っ込んだ話してんね……。
でも、文学部在学中の人とか、現段階で作家志望の人には
一読をオススメしたいです。「フィクションゼロ/ナラティブゼロ」。
今ある小説をなぞっててもなんにもなんないよ、ってピコーンて来ると思います。

ってか今書いてるこの記事……私、結構生意気言ってない?
ぜ・ん・ぶ・読者としての私の発言です☆ 
——って書いて逃げたいけど実は結構葛藤してますごめんなさい。
by refri5erat0r | 2007-08-11 00:37 | 旧・雑記
8月……?
は……?
(時の流れについていけてない)

遅ればせながらですが、今月の予定行きまーす。
1日 「フィクションゼロ/ナラティブゼロ」小説「僕たちは戦士じゃない」
2日 「L25」連載エッセイ「やさぐれるには、まだ早い!」
6日 「ダ・ヴィンチ」9月号 連作ショート「初恋素描帖」
17日 「小説すばる」9月号 読み切り小説「永遠でなくもないだろう」
23日 「L25」連載エッセイ「やさぐれるには、まだ早い!」
24日 単行本『東京・地震・たんぽぽ』(集英社) 

「フィクションゼロ/ナラティブゼロ」は講談社の新雑誌です。
扱いは書籍になっているはずです。
できれば詳しく紹介したいんですが、時間のあるときに!
ちなみに私の小説は初の現代ファンタジーです。
「戦闘シーンとかあります」と他社の編集さんに告白してびっくりされたりしました
(結局掲載分にはないんですが)。

そっけない告知だけですみません。
トップ絵も変わってないし……あああ。
by refri5erat0r | 2007-08-03 00:23 | 旧・告知