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現ライター、豊島ミホのブログです。雑記帖ゆえ雑文が書かれていきます。カテゴリの「はじめに」も是非お読み下さいませ。


by 豊島ミホ
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こんばんは。東京で年越しします、豊島ミホです。
すっかり冬休みモードに入り、畳の上で年賀状を書くだけの日々を過ごしているうちに
このブログ、前の更新日から10日も経ってしまいました。ありゃー。
でも年賀状が間に合わない! 
ので、今年もっともインパクトのあった2日間の日記を転載します。
ブログで書いてる雑記とは別もんです。結構長いよ?

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2月2日(水)

あさっての卒論口述試験の勉強をしに図書館に行く。
閉館ギリギリまでこもって外に出ると、携帯に知らない番号からの留守電が残っていた。
「こちら文学部事務所です、本日中に必ず卒論指導のY先生にメールで連絡をとってください」
なんだろ? 試験の集合場所の連絡かな? だったらメールくれればいいじゃん、変なの、と思って
「なんですかー」という主旨のメールを送ってからふと思う。
まさか、これは……?
念のため、と学校のHPで学事暦を調べてみる。

“2月2日(水) 卒論口述試験”

ん? 今日2日?
んん?

これ、
留年じゃん。

っていう夢を見た、とかいうオチはないんですこれ日記なんです。
卒論口述=2月4日という思い込みが(何故か)私の頭のなかにできあがっていて、それを今日まで一切確かめようとしなかったわけです。きっと集合場所や試験方法は学校の掲示板に貼り出されていたんでしょう(もしくは、もっと前に各自先生に確かめなければいけなかったか)。
つまりあたしは先生から見ると卒論を出したものの口述試験を無断ですっぽかしたフトドキモノということになっている。

パソコンの画面を前にひとり、上がりだす心拍数。ものすごくあったはずの食欲は一瞬で消えている。
急いで謝罪のメールを先生に書く。
何すかこれ?
頭の中を通り過ぎていくここ2か月ほどの出来事。
卒論終了かんぱーい、って友達と船堀の牛角で。最後の最後のクラスコンパが楽しくてよかったー、ってタクシーで同学年の男の子と。こんなに早く持ってくるなんて偉いわあ、枚数もこれだけあると製本したとき格好がつくんだよ、って卒論の製本屋さんで家内制手工業のおじいちゃんとおばあちゃんが言ってくれたし。夜9時すぎのキャンパス、消えてゆく教室の灯り、もう何度もこれを見ることはないのねって冷たい風のなかで感傷にひたることあり。
何よりもうすぐ学生生活から解放されるという期待感。もう「パソコン使った内職のバイトしてますう」とか自己紹介で言わなくて済むし、勤労学生として3年間耐えたのもこれでおしまいだも〜ん、あたし頑張ったじゃん、しかもストレート卒業のおまけつき、でへ、……などとふわふわ浮かれていた感じがまだ胸に残っている。
ああ、あれ、チャラか。125枚の卒論もチャラですか。

メールを出してから1時間くらい茫然とする(茫然としながら風呂には入る)。
人生の、取り返しのつかない・どうしようもなかったたくさんの失敗を思い返す。
思い返していると、だんだん受け入れられるような気もしてくる。転ぶことにも慣れつつあるのだ。
22年の人生経験から言って、これで留年する可能性は50%。
先生が再試験を許してくれてセーフな可能性も50%。

昨日、新しい単行本の再校ゲラを出したとき、プロフィールの話になった。
担当さん「2005年春卒業見込み、ってコレ、3月発売だからほとんど卒業してますよね」
私「んー、でもまだ正式決定してないし、いいじゃないですか」
担当さん「そっか、そうだね、増刷したとき直せばいいですよねー(笑)」

……2刷から「2005年秋卒業見込み」になってるかもね!

ってこんなネタ要らねーよ!!
神様、こんなにネタっぽい人生じゃなくていいです。普通がいいです。

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2月3日(木)

昨日日記を書いた後でメールチェックしたら、卒論の先生からメールが来ていた。
「明日中に再試験をしないと『不可』になるそうです(事務所的に)。明日は家庭の事情で学校に出られないので、我が家の近くまでご足労願います。時間は11時くらいで微調整可」 という主旨。
場所の指定は、地下鉄の終点にちかい「○○台」という郊外っぽい名前の駅の、傍のファミレス。

最近私、12時起き。指定の場所は幸い沿線だけど、近くはない。
そんなところに午前中から……でも行くしかないじゃんっ!!
卒業するんだ私。このゴキブリ屋敷は暑くなる前に出るんだ、木更津(※)の海にかわいー水着着て行くんだ、そしてヤンキーにナンパされるんだあ。

1:目覚まし(スヌーズつき)2:携帯アラーム(スヌーズつき)3:CDをタイマーセットしたコンポ
で、無理やり7時半に起きる。待ち合わせは微調整可ってことで11時半にしてもらったんだけど、あたしの朝のトロさ、行く途中で体調が悪くなることも考慮に入れての7時半。

そこまでした甲斐あって、11時前には約束の場所に到着。
地下鉄でも読んできたけど、もう一度赤を入れながら卒論を直す。
先生怒ってないかしら、いや怒ってるよな、待ちぼうけの翌日に休みつぶされちゃな、
鋭い質問をあびせられまくったらどうしよう、ひたすら読み込んでおかないと!
ブルブルしながら出入り口の見える席で待つこと30分。ホットアップルティーでいくらか身体もブルブルしなくなってきたころ、時間通りに先生は現れた。 開口一番「重ねてお時間とらせてすみませんっ」と謝る。 先生は「いやあ、遠いとこごめんね〜」と、とりあえず表面上怒ってない様子。仕方ないよね、ほんとやっちゃったもんはどうしようもないよね、という感じなのだろうか。 ありがたい。

普通に卒論を広げて口述試験に入る。周りがラフな雰囲気のせいもあって(だって家族連れとか昼休みの会社員とかやたらいるしね)、試験もかなりラフ。わかりづらいところを多少突っ込まれる程度で、「まずこの論文の主旨は?」とか、そういう質問はされない。誉められるところもある。いつの間にか平常心の自分。

気付くと試験はスムーズに終わっていた。
力が抜け、おなかもどっと減ってくる。
私はそこに一人で残ってごはんを食べることにした。

ごはんを食べていると、横のおばちゃんが「これ箸つけてないんだけど、もったいないから食べない?」と話しかけてきた。いえ私も自分の食べ切れませんから〜、とか言ってるうちに、何故か二人で話しながらランチみたいな感じになる。 病院通いでこの街に来ているというおばちゃんは、「おちてこない腕まくりの方法」を教えてくれた。服の袖を、外側でなく内側にまくるんだそうだ。
食べ終わって、「じゃあ私は失礼しますね」って立ったら、おばちゃんが「お元気で。がんばってね。」と言った。

帰りは和光市まで出て(いつも乗る路線の終点がどんなところなのか興味があったので、この際)、また別の路線で池袋まで戻った。見たことない景色なので見ていようと思ったんだけど、すぐ眠ってしまって、気付いたら池袋で知らないおじいちゃんに起こされていた。

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※木更津……この時、引っ越し先候補に上がっていた。房総半島の海沿いの街。
ヤンキーが多い、というのは偏見ですごめんなさい。

それではみなさん、よいお年を。
by refri5erat0r | 2005-12-29 18:12 | 旧・雑記

個人的な2005年(12/19)

こんばんは。最近、カード型菓子(「酢だこさん太郎」とか「のし梅さん太郎」とか、あの10円のやつ)を
毎日食べないではいられない豊島ミホです。あっ、思い出しただけでよだれ出てきた。
何歳になったら「おやつは1日100円以内」という心のブレーキを外せるんですか。
年収いくらになったら冬季限定のチョコレートを日常的に食べてもいいんですか。

それはともかく、2005年も残り2週間切ってるんですね……。
私は新潮社さんの「マイブック」をネタ帳兼日記にしているので、
ぱっと1年を振り返ることができますのです。
なげーよ1年間!
振り返るとあっという間なんだけど、とにかく詰まりすぎ!
北海道旅行(7月の記事参照)とか、いったいいつの話なんだ! という感じ。

しかし日記をつけてると、1年間俯瞰できていいですね。
特になにがあった1日じゃないのに「世界って美しい!」と思っている日あり……
漁港で転んでコンクリートに全身を強打した日あり……
男装したあげく通りすがりのおっさんに一発で見破られた日あり……
地震が来るという噂を信じて非難リュックとともに山手線に乗って逃げた日あり……

なにをやっているんでしょうか。

いや、でも素敵な1年だったよ?
すごい、なんていうか、目の前が開けた感じの1年でした。
実際に、開けた空を見ている記憶が多いのですが、それだけじゃなく、
学生時代にどん詰まってたものがぱーーっと清算されていくっていうか。
……い、言っていい?
私、今年大人になったと思う!
ぎゃーー、恥ずかすぃー!! 自分で宣言するなんてバカみたいいい!
ディスプレイの向こうで親が鼻で笑うのが見えるようだわ!
いえ、もちろん「私、もうなんでもわかってるわよ☆」って意味じゃないですよ?
カーブの途中にあえて境目をつけるならココになるだろう、ってことだ。
多分、40歳50歳になって振り返っても、23歳が節目だったなあ、って思うはず!

って抽象的なことばっか書いてもしょうがねえべな。
具体的に今年ワースト1だった出来事でも書いてみるか、と思ったのですが、
なんだかすでにかなりの字数を食ってしまってるようなのでやめておこう。

「Webマガジン幻冬舎」の「底辺女子高生」、いつも通り15日に更新されています。
部活の話でした。放任主義寄り・個人プレー文化部に所属していた人は、
読むと懐かしんでいただけるかもしれません。
次回はお正月休みをはさんで1月15日更新の予定です。
それと! 「IN★POCKET」の連載小説「陽の子雨の子」が12月号をもって無事終了いたしました。
初めての連載だったのでどきどきもんでしたが、
落としたり打ち切りになったりすることなく終わってほっとしています。
読んで下さった方はありがとうございました〜。
遠くないうち本になるはずですので、連載で読まなかった方は是非おぼえておいてくださいませ。
by refri5erat0r | 2005-12-19 00:56 | 旧・雑記
突然ですがわたくし、96年が青春まっただ中のJ-POPっ子でありますので
毎年「俺様が選ぶ今年のベスト盤」を選出しております。
名付けて「俺様アワード」! 基準俺様です。売り上げなどは関係ナッシングです。
邦楽に興味のない方にとってはなんのこっちゃーでしょうが、まあ今回は許してください。
興味のある方にとっても、お前何様? 思われるであろうほど語りますが、それもまた許してください。

しかし振り返ってみると、今年の頭って遠いね!
購入CDで言うと、スピッツの『スーベニア』から2005年なんだもんね。びっくりです。
何枚アルバムを買ったのかわかりません。とりあえずHMVのカードがもうすぐゴールドです。
そんななかで通して聴いていたのが、YUKIちゃんの『joy』。
っていうかもう、今年のマイベストはこれで決まり!
毎年「ベスト5まで絞れても1番が決まらーーん!」なんてひとりで悶絶するのですが、
今年は『joy』が揺るぎなくナンバーワン。

ジュディマリののびたテープと夏休み あの日あたしは恋をしていた

っていう高校時代につくった短歌があるんですけど、まあ、青いですよね。
「あの日あたしは恋をしていた」っていう下の句のベタさが技量的に青い、ってこともありますが
それとは別に、また、青いでしょ? 「夏休み」の「ジュディマリ」ですもの!!
わあああ、ティーンだなあ。もうまぎれもなくティーンだよ。
そんな田舎ティーンが夏休みに暇にまかせて田舎ティーンなりにキュンとなりながら
聴いてるのにふさわしい「ジュディマリ」だったわけですよ。
(まあ、それはそれでいいんですけど。全然)
でも、その「ジュディマリ」のYUKIちゃんが今や、って話です。

『joy』を聴いて、ほんとに「ああ、YUKIちゃんはおっきくなったんだなあ」と思いました。
おっきくなった、って子どもを見下ろして言う台詞みたいだけど、そうじゃなくて、
あくまで下から見上げる感じで。あおあおとした大樹を見上げるイメージなんですよ。
抽象的な言い方で悪いんですけど。
包容力? あと、ほんとうの意味での自由さ?
子どもと大人、どっちが自由かっていったら、大人のほうが世界がおおきいんだから、
その気になったら広い世界で好きなことをできるわけじゃないですか。
そういう感じの、ひろーいひろーい自由さがあふれてて、
なおかつ、それと比例して在る淋しさのようなものもぎゅっと詰まっている、
いいアルバムなのですよ。

というわけで今年の俺様アワードJ-POPナンバーワンはYUKIちゃんの『joy』で。
シングル部門もYUKIちゃんの『ドラマチック』で。
いや、別に大ファンとかじゃないんですよ? ライブみたことないくらいだし……。
今年の自分のモードにすごくYUKIちゃんの音楽が合ってたってことがあるかもしれません。

※下の記事に続く
by refri5erat0r | 2005-12-12 23:02 | 旧・雑記
シングル次点はバンプ・オブ・チキンの『supernova』。バンプには毎回泣かされます。
新曲初聴きするとき、コンポ凝視してるからね! 音だけだから見る必要ないのにギンギンに凝視。
それくらいこう……真剣に聴かねば! って思わせられるバンドです、バンプは。
だから聴いてる頻度で言ったらすごく少ないかもしれない。BGMにしないから。

アルバム次点は個人的好みによって曽我部恵一の『ラブレター』です。
元サニーデイ・サービスの曽我部さん。今年もアルバムを届けてくれました。
これはバンプの曲と逆に、何回でもリピートしちゃおう! みたいな曲たちですわ。
決して軽いってことじゃなく。どんどんイケちゃうかっぱえびせん? (なんか違う)
ソロになってもう4枚目のアルバムですが、私は飽きません。
1枚ごとにむちゃくちゃ方向転換しまくる(くるりみたいに)感じじゃないのに、不思議と飽きない。
なおかつアルバム全曲大好きになっちゃいます。
単純に楽しい音楽というか……踊っちゃうよ?!

だいぶ文章長くなってきてますね。それでもまだ言わせていただきたいのが
「ブレイクおめでとう賞」! 文句ナシにレミオロメン!
3月の日記で『ether』に言及してますが、すごいね……大躍進の年だったね……。
見事に駆け上がる過程を見ててなんだかこっちも嬉しかったです。
あと、「おかえり賞」をAIRこと車谷浩二くんに。オーストラリアに行ってたとか。
単純に日本におかえり、仕事におかえり、という話ではなく、うーん……。
AIRは1度おっきく方向転換してるじゃないですか。すごくアグレッシブな方向に。
その時に捨てたものってあったと思うんですけど、そこにまた帰ってきたというか……
ほんとに「でっかくなって帰ってきたぜ!」って感じなんです。
11月に出たアルバム『A DAY IN THE LIFE』はでっかくて強くてやさしいです。
言葉が足りなくてごめん! 月並みに聞こえるよねー。
でも、「そういえばAIR、昔ちょっと好きだったなあ」なんて人がいたら
このニューアルバムはほんとに聴いて欲しい! 聴いて! 素敵だから!

最後に「魔のトラック賞」……アルバムの1曲で不思議と取り憑かれてしまったものを
紹介して終わりにしたいと思います。
ハルカリ『ハルカリミックス』の2曲目、「エレクトリック先生」石野卓球リミックス!
ぐるぐるします。おそろしいです。
文庫書き直しで徹夜したとき、合間に肩の体操をするためにかけていたんです。
午前四時の台所、能面のごとき無表情で踊る自分。
という画がこの曲を聴くと自動的に蘇ってしまうのでおそろしいだけかもしれませんが、
そうじゃなくても麻薬性のあるトラックだと思います。
ハルカリと石野卓球、両方ともをなまぬるく好きな人はレンタル等で聴いてみたらいいと思う。

とまああえていくつか選んではみましたが、今年も音楽にはお世話になりました!
(ってことでまとめちゃおう。)
長くなってしまったので、記事をふたつに分けました。
同時にUPしますので、上から順に読めるようにしておきます。
通常の記事の流れと逆になってしまいますが、ご了承くださいませ。
by refri5erat0r | 2005-12-12 23:01 | 旧・雑記
「寒いね」と話しかければ「寒いね」と答える人のいるあたたかさ

という俵万智さんの歌を中学時代に国語の資料集で見て、
うふふふ、そうかもねえ、なんて乙女チックにうなずいた私ですが、

「寒いね」と語りかけても「寒いね」と答える人のいない極寒

と詠みたくなりました38度9分の病床!(そのうえ締め切り日。)

こんにちは。前置き長くてすみません、豊島ミホです。
昨日から食欲もぼちぼち出てきまして、現在はほぼ健康状態です。
普段から著しく体力が他人に劣るわたくしですが、こうして風邪をひいてみると
「ああ、普段の自分は一応健康なのだわ!」と知ることができます。
特に38度以上の熱を出したのは小学5年の冬以来、実に13年ぶりだったので
しみじみ来てます。
みなさんも気を付けてください。今回の風邪は胃に来るのが特徴です!

えーと、いつも通り1日付けで「Webマガジン幻冬舎」のエッセイが更新されています。
「底辺女子高生」、今回はテストの話を書きました。

それとですね、紀伊國屋書店さんの年間ベスト企画「キノベス」で
今年3月発売の拙著「檸檬のころ」を19位に選んでいただきました。
(上のリンクからトップページに飛ぶとすぐ特集ページがわかるようになっています。)
ミラクルです。私は売り上げを知っているのでいかにミラクルかわかります。
推薦してくれた紀伊國屋の書店員さま、ありがとうございました!
本って自分ひとりの力で売れるわけじゃないんでね〜……。
営業さんはじめ、幻冬舎のみなさんにもあらためて感謝しております。でへへ。

12月ってことで、いろんなものが締めくくりモードに入ってきましたね。
私も今月はブログ上で1年を振り返ってみたいと思っています。余裕があれば……。
by refri5erat0r | 2005-12-04 13:12 | 旧・告知